一元一次方程式の使い方(説明ページ)

概要

一元一次方程式は次のように使用します。

  1. 求めたい値を文字(xなど)として方程式を作る。
  2. 方程式を解く。

一元一次方程式の使い方

次の問題を一元一次方程式を使用して解いてみましょう。

例題1(問題)

Aさんは買い物に行き、50円支払いました。
支払いが終わったあと、Aさんの残りのお金は100円です。
Aさんは買い物をするまえは何円持っていたでしょうか?

例題1(解説)

考え方

まず、求めたい値を文字(xなど)として方程式を作りましょう。

  • 求めたい値は「買い物をするまえに持っていたお金」ですので、これをとおきます。
  • Aさんは買い物に行き、50円支払ったので、これを式で表すと「x-50」です。
  • 支払いが終わったあと、Aさんの残りのお金は100円だったので、「x-50=100」という式が出来上がります。

次に、作った方程式を解いて、解を求めてみましょう。

つまり、「買い物をするまえに持っていたお金」150円だった、ということが分かります。

答え:150円

このように、何かしらの値を求めたいときは、求めたい値を文字(xなど)として方程式を作り、その式を解くことで値を求めることができます。

とりあえずこれだけ覚えて!

  • 一元一次方程式の使い方。
    1. 求めたい値を文字(xなど)として方程式を作る。
    2. 方程式を解く。

方程式を使う意味

先ほどの例題1の場合、方程式を解かなくても簡単に求められる、と思ったかたも多いかもしれません。
しかし、例えば次の例題2ではどうでしょうか?

例題2(問題)

Aさんは買い物に行き、100円のアイスと50円のチョコレートを合わせて5つ買い、合計金額は400円でした。
Aさんはアイスとチョコレートをそれぞれ何個買ったでしょうか?

例題2(解説)

考え方

まず、求めたい値を文字(xなど)として方程式を作りましょう。

  • 求めたい値は「購入したアイスの個数」「購入したチョコレートの個数」です。
    これらを文字として方程式を作っていきますが、文字が2つ必要になり、式が難しくなってしまいます。
    そこで、「合わせて5つ買った」という事実を使います。つまり、
    • 「購入したアイスの個数」とおくと、
    • 「購入したチョコレートの個数」5-xとなります。
  • 合計金額を文字(x)を用いて表します。
    アイスが100円チョコレートが50円なので、
    • アイスの金額:100×100x
    • チョコレートの金額:50×(5-x)50×50×250-50x
    • 合計金額:100x250-50x=100x-50x+250=50x+250
  • 合計金額は400円だったので、「50x+250=400」という式が出来上がります。

次に、作った方程式を解いて、解を求めてみましょう。

つまり、

  • 「購入したアイスの個数(x)」3個
  • 「購入したチョコレートの個数(5-x)」は5-3=2個だった、ということが分かります。

答え:アイスを3個、チョコレートを2個

頑張れば方程式を使わずに、あてずっぽうで答えにたどり着くことはできるかもしれませんが、方程式を作ることで、機械的に誰でも簡単に答えを出すことが出来るようになります。

練習問題1(問題)

Aさんは100円持っています。
買い物に行き、20円のチョコレートをいくつか買ったところ、おつりは40円でした。
Aさんはチョコレートを何個買ったでしょうか?

練習問題1(解説)

考え方

まず、求めたい値を文字(xなど)として方程式を作りましょう。

  • 求めたい値は「購入したチョコレートの個数」ですので、これをとおきます。
  • チョコレートが1個20円なので、合計金額は20xと表せます。
  • Aさんは最初100円持っていて、おつりが40円だったので、「100-20x=40」という式が出来上がります。

次に、作った方程式を解いて、解を求めてみましょう。

つまり、「購入したチョコレートの個数」3個だった、ということが分かります。

答え:3個

練習問題2(問題)

お菓子が何個かあります。
クラス全員に5個ずつ配ると3個余り、6個ずつ配ると7個足りません。
クラスの人数は何人でしょうか?

練習問題2(解説)

考え方

まず、求めたい値を文字(xなど)として方程式を作りましょう。

  • 求めたい値は「クラスの人数」ですので、これをとおきます。
  • クラス全員に5個ずつ配るのに必要なお菓子の数は5xと表せます。
    クラス全員に5個ずつ配ったら、3個余るので、お菓子の数は全部で「5x+3」と表せます。
  • クラス全員に6個ずつ配るのに必要なお菓子の数は6xと表せます。
    クラス全員に6個ずつ配ったら、7個足りないので、お菓子の数は全部で「6x-7」と表せます。
  • お菓子の数を2通りの方法で表すことができましたが、これはどちらも同じ値を表している式です。
    したがって、お菓子の数5x+36x-7という式が成り立ちます。

次に、作った方程式を解いて、解を求めてみましょう。

  • 5x+36x-7 を解くと、

つまり、「クラスの人数」10人だということが分かります。

答え:10人